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2008年9月

2008.09.17

新しい未払い保険金問題の発生源は・・

先日、車対車+限定A特約付き車両保険の契約者が自損の全損事故を起こした。道路標識を壊したので対物損害として事故報告をした。すると損害の担当者が、
「大きな事故のようですが、自車のウインドウは壊れていないでしょうか?その分はお支払いできますので修理工場を教えてください」
思わず「えっ!!」と聞き直した。
早速、約款を良く読むと、窓ガラスの損害は限定Aの条項で払えるではないか。
私の勉強不足を恥じると共に、未だ嘗てこの種の報告をして、会社担当者から支払えると言われたことがなかった。むしろ頭から「自車修理は免責ですから、契約者にお話しください」としか言われなかった。

これを聞いて私には胸が痛む事故がある。田舎から出てきたばかりの青年が深夜レストランに就職、帰りの足のために150万円の新車をローンで購入した。ローンで購入した人には必ずオールリスク車両保険を勧めるのだが、その時は「給料が安いから」という契約者に負けてしまい車対車Aで契約してしまった。働き始めて3日後、深夜にたたき起こされた。仕事帰り居眠り運転で街路樹に衝突、全損である。心配したようにまだ1回も払っていないローンだけが残ってしまい、全額を払わないと廃車もできない状況になってしまった。
そこからは、代理店でなく人生相談者である。田舎の父親に連絡しお金を工面してもらってとりあえず廃車手続き、対物は保険が支払えるから心配せずに、10万円くらいの中古車でも買って仕事を続けることを勧めた。しかし、深夜帰りがつらかったようで、すぐに退職しその後の行方は分かっていない。
あのとき、ガラス全部が破損していたので30~40万円は支払えたのだと思うと、自分の責任と申し訳なさがぬぐえないのである。

他のプロ代理店に聞いた結果、くるくるA条件での自損事故でガラス損害だけは支払えると言うことを知っていたのは7人に聞いて1名だけであった。
契約者はそんなことを知っている人は希だろう。逆に私たちはトラブルを避けるために「くるくるでは自損事故は出ません」とくどく言っている。分かっている契約者は自損事故だけの場合連絡をしてこないだろう。

これも「保険金未払いケース」である。

先週、代協主催のある講習会に出席した。講師はNK社の講習専任の社員の方だった。その中でどうしても気になった発言があった。
人身傷害保険についての項目で、駅構内で転倒してケガをして傷害保険の請求をしてきた契約者が、人身傷害保険でも支払われると聞いて大変に感謝されたというのである。

その講師は大変に感謝されたことに関して単純に喜んで保険会社社員の喜びみたいな話であった。私は「20年前の社員感覚ではないか?」と疑問に思った。
契約者が支払われることを知らないことを問題にしなければいけないのではないか。契約者が知らなくて予想しなかった保険金が入って感謝されたことに関して喜ぶのではなく恥じて対策を立てなければいけないのではないか。
この場合は傷害保険がついていたから契約者が報告してきたが、自動車保険だけだった場合契約者は報告してきただろうか。特に条件が複雑な人身傷害保険は新しい保険金未払い事件を生む原因になるような気がしてならない。

数十年も前の話になるが「アンノウンクレーム」が大問題になったことがあった。
傷害保険と自動車保険対人事故における未報告事故が後から多額の請求が来て保険会社の決算を混乱させた事件である。この結果、約款に事故から一定期間内に報告する義務が契約者に課せられた経緯がある。

今の保険会社は未払い保険金の再発防止対策だけであり、「アンノウンクレーム」対策は何一つ行われていない。次に社会的批判にさらされるのはこの問題ではないだろうか。

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2008.09.03

災害時の保険会社の対応

あまりの暑さに自宅から逃げ出して帰ってきたら連日雷と豪雨でした。
体調もあまり良くなくて、2度目の軽い帯状疱疹のようです。何もする気がしなくてデレデレしていました。

今週は連日、自動車保険の浸水事故や火災保険の落雷事故の連絡が入っています。
契約時にいくら説明をしてもお客様は「落雷でテレビがつかなくなって修理に出したら業者が保険に入っているんなら出ますよ、と言われたけれどほんとに出るの?」というように、
落雷が補償項目であることを忘れているし、「説明したでしょう」といっても「そうだっけ」という反応が当たり前です。

問題なく支払われるからお客さんもこんな反応ですみますが、支払われない事故ではたちまちトラブルになるでしょう。
会社は契約内容確認書をふりかざして、説明した、確認書にサインした、だから契約者も承知しているはずだ、責任は契約者と代理店だというパターンが目に見えるようです。

保険はその商品の性格上複雑なのが当たり前なのです。それを少しでも単純にしていく努力とニーズの多様化による複雑化をどう調整していくかが商品開発者のレベルでしょう。
同時にその商品の複雑さを消費者に如何に伝えていくか、今は代理店に丸投げしてします。

今回の豪雨と落雷の被害が多発した場合は保険会社が契約の内容を知らせていく大きなチャンスでしょう。
保険会社のコマーシャルの後に文字情報でも良いですから「落雷による電気機器に発生した被害は火災保険でお支払いの対象になります。お支払いには条件がありますので代理店、保険会社にお問い合わせください」などのテロップを流すとか、浸水被害の場合はどうしたら良いかなどの情報をテレビで流すなどの必要があるのではないでしょうか。

その結果、支払いは急増するでしょう。しかしこれが正確な損害であり、今までは「知らないで言ってこない損害は会社のもうけ」でした。このスタンスが今の保険不信を呼んだことは明らかです。

今の社会ではテレビの情報力は絶大です。こんなコマーシャルを流したら「保険会社も変わってきたぞ!」という大きなショックを巻き起こすのではないでしょうか。

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