100億円以上の不正と1000円以下の不正
以下YOMIURI ONLINE の記事です 朝日新聞のトップにも載りましたので同業の方はギョッとしたと同時に不思議に思ったでしょう。
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仏保険大手アクサの日本法人「アクサ生命保険」などの企業向け生命保険を巡り、代理店が同社から販売手数料を不正に受け取っていた問題で、複数の代理店が顧客企業の名義を使って締結した不正契約は約1万件で、販売手数料は総額で約100億円に上っていることがわかった。
金融庁は、保険料の立て替えなど契約者に特別な利益を与えることを禁じた保険業法に抵触する恐れがあるとみて調査を始めた。
不正契約の対象となっていたのは、アクサ生命と三井住友海上火災保険グループの「三井住友海上きらめき生命保険」。両社などによると、不正契約を結んでいたのは、両社が販売業務を委託していた金融会社「信和総合リース」(東京都千代田区、昨年12月に経営破綻(はたん))グループの複数の代理店。
これらの代理店は、中小企業の経営者らに頼んで企業の名義を借りたうえで、企業向け生命保険の契約を締結、販売手数料を受け取っていた。保険料は、契約企業がいったん、信和総合リースから融資を受ける形で保険会社に支払っていた。その後、代理店が、販売手数料の一部や解約返戻金を使って融資分を埋め合わせるなどして、不正の発覚を免れていたという。
こうした不正契約は2002年ごろに始まり、08年までの間に約1万件に上っていた。大半が、アクサ生命分だという。
アクサ生命は08年11月、問題の代理店を担当していた部長級社員を懲戒解雇にしたほか、上司の執行役員2人が責任を取って翌12月に退任した。
きらめき生命は、信和側に渡った販売手数料と解約返戻金の合計額から保険料分を差し引いた約3億6000万円の返還を請求し、08年3月、信和側が半額を返金することで和解した。
(2009年1月16日14時49分 読売新聞)
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まず不思議に思ったのはこの記事の内 三井住友きらめき生命の計算である
販売手数料プラス解約返戻金マイナス保険料総額=マイナス3億6000万円
という計算である。
私たち普通の代理店では考えられない計算である。
アクサ生命に於いてはこの計算が大規模に行われて100億円を越える数字になったと思われる。通常の取引ではこの計算の逆であある。(差額が保険会社側にプラスになる計算)
この計算が成立するためには保険会社の特別の意思が働いていないと成り立たない。(代理店だけでは成立しない悪事である)
また、この計算はネズミ講と同じでいつか必ず破綻をする。
よく「税金と保険料は他人のお金で使ったものが勝ち」と言われるが両方とも悪いことをしても罪の意識が希薄なのが特徴であるが本当に他人のお金を盗むのと同じだという意識をもっと広げなければと思う。
TN社では、自動車保険で保険期間の途中変更で追加保険料が1000円以下の場合は追徴しないが、この制度が近々廃止の方向で検討されているという。この制度は契約者や代理店にとっては非常にありがたい制度でお金の問題でなく1000円以下にかける手間を考えるととてもありがたかった。(たとえば600円の追加保険料をもらうための手数料は100円にもならないがそのための経費は1000円以上の場合もある)
廃止の原因はこの制度を利用して「小銭稼ぎ」をした代理店が複数いたからだと言われている。
パソコンで書類を作れば追徴保険料ゼロと出てくるし、正式な領収書を発行するわけにも行かないから私製領収書を発行して数百円をポケットに入れたのだろう。平均500円として年間で30件ポケットに入れても15,000円である。(私のところでも追加保険料ゼロは年間20件もないが)
なんとも情けない、つましい不正事件である。おかげさまで契約者や代理店のとってもメリットのある制度が廃止されてしまう。会社にとってはゼロでも書類を作るコストは同じなので少しでも増収になることであり喜んで廃止を決めることだろう。
二つの事件に何の関連もないが1000円追徴廃止のニュースを聞いてむなしさを感じた次第である。


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