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2009.01.08

金融庁「保険の基本問題に関するワーキンググループ」から

上記のワーキンググループの2008年12月19日第49回会議の中で(社)全国消費生活相談員協会 丹野美絵子氏が ”消費者から見た「保険の募集と支払いのあり方」の課題と検討”というテーマで報告をしている。
全文は金融庁のホームページに掲載されているのでご一読をおすすめします。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/dai2/siryou/20081219/02.pdf

保険の消費者トラブルはなぜ起こるか、から始まって原因と対策が述べられている。内容は現状を比較的的確に捉えており読みながらウンウンとうなずかせるものが多かった。

1,不払い問題以前と以降で、苦情内容に基本的な変化はない。
2,消費者が自分の思っている保険と、実際に契約している保険が乖離している。
として、不払い問題以降の保険会社の対策が役に立っていないことを指摘している。

その原因は
1,保険が無形契約であるのに難解、複雑な商品であること。つまり消費者に理解できない商品であること。
2,募集人の質、説明能力の問題。 加入時点で消費者が理解できる説明がされていない。
3,消費者が保険を知らないという事実とそれを放置してきた保険会社の姿勢。消費者が理解できていないことに乗じて、自分たちのビジネスモデル競争に奔走し、消費者利益を置き去りにした。
と指摘している。

具体的には
1,商品の簡素化
  消費者に理解できる約款、募集者としても説明できる商品、消費者が想定していない特約は不要と指摘

2,募集人の資質確保
募集人の資質のばらつきが大変大きい、消費者は保険のプロフェッショナルから説明を受けたい。プロに売ってほしい。として「募集人の資質確保の制度整備」を行うべきとしている。

しかし、現在の保険会社に都合の良い兼業募集網、銀行などの消費者へのパワー募集網の問題には触れられていないのが残念だ。

3,広告規制の必要
広告規制を保険業法で行うべき。

私は法で定めるとしたらやってはいけない的な規制だけでなく「保険の常識」的な消費者に商品の理解をしてもらう広告をあるパーセントで義務付ける内容も導入すべきと思っている。

4,消費者向け文書の整理
消費者理解を促進するためとして消費者向け文書が次々に増えてきた。どの文書もボリュームが多く、結果として消費者の理解ができない。文書を整理統合する必要ありと指摘。

現在では金融庁が一言言うたびに新たな文書がいくつか必要という事態を招き、反エコだけでなく返って契約者との間をその書類だけをもらうために時間を使うなど形骸化している。
加えて保険会社のシステムで処理をすべて代理店に押しつけるために代理店内の事務量が膨大になっている。

5、説明義務は消費者が理解できるように
説明義務の対象と程度を明確にすべきとしている。

が、現実には複雑で難解な保険商品をしかも現実には想定外の事故が発生することを考えたら何をもって契約者が商品内容を理解したかとするかが問題ではないかと思う。
これは説明義務違反の効果について厳しくしろという視点でも現在の募集網の基本的な構成に係わる問題をみないでしては基本的な問題解決にはならず、零細プロ代理店だけがペナルティのターゲットになる危険性をはらんでいる。

6,適合性原則の規定化
募集人がその保険を推奨した理由を明記すべきとしている。

現在簡素化が契約者のリスク選択の簡素化という方向で進んでいる。たとえば、住宅で保険種類が一つしか無ければ募集人にとって「この保険を勧める理由」は存在せず、契約者にとっては、他社との比較でしかない。比較広告、比較説明は法で禁止されているし、募集人が乗合もままならない現状の力関係で言えばこの主張はすぐに形骸化する空論でしかないと思われる。

7,募集コストの開示
付加保険料は認可項目ではないので保険料の適正性確保から募集コストの情報開示が必要  

8,クーリングオフの見直し
現状の制度が複雑で制約が多すぎるので見直しが必要

9,保険金支払の適正性の確保
保険金支払いは保険の根幹であり透明性公平性を担保するシステムが必須
保険金支払いについての説明義務についても規定化すべき

以上が概略である。

今後、業界、学界、がからみどのような形で我々の仕事に具体的に反映してくるのか。
まずは会社が「革新的」「抜本」とか言っているこれらの新商品が本当に契約者のことを考えている商品なのかを見る必要があるのだろう。

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コメント

その原因 1,2,3 は鋭い指摘ですね。
具体的な中身もその通りです。

まず、募集人の商品知識と説明能力の向上は喫緊の課題
だと思います。

募集人の5年ごとの再試験制度なんかで質が向上する
なんてことはあり得ません。
〇×式の問題で70点とって合格したからと云っても意味はありません。

受験者の講習なんかでも、受講者は試験に通ることだけの
ための勉強に終始しており、知識の向上や説明能力は全く
別の次元の問題だと思います。

投稿: MGA | 2009.01.08 21:07

募集人の商品知識と説明能力の向上は喫緊の課題
だと思います。>

社員の資質向上も必要ですね。

投稿: 代理店 | 2009.01.09 08:36

募集人と損保会社社員(嘱託や契約を含む)など関係者の商品知識と説明能力の向上が必須なのは今さらいうまでもないと思います。。
まずは、契約募集の第一線にいる代理店に社員がきちんとした商品知識と説明をする能力を持つべきだと私は思っています。
この点を何度も具申したことがMSからの委託解除予告の主要因の一つだと思いますが・・。(苦笑)
募集人の再試験は、金融庁や一部のクライアントに対するパフォーマンスであり、社員の思い上がりを増長するものだと私は思っています。
代理店(募集人)の能力を適切に評価して契約を決断する様なクライアントは、残念ながら我が国ではまだまだ少数派なのが実態です。
目先の保険料の安さにプライオリティをおく人は、通販や目先のサービスがいい代理店で、コストパフォーマンスにプライオリティをおく人は、業務能力や社会意識などを持つ代理店で契約をする、そんな状況が我が国にも早く来て欲しいと長年切望しています。


投稿: MJC | 2009.01.09 11:24

MGAさま
再試験制度についてもおっしゃるとおりです。代協保険代理士の更新試験についても同じように形だけ更新テストという内容だったので感想文に「いつまでもこんな形式主義官僚主義をやっていたら世の中において行かれる!」と書いておきました。

投稿: ノンチャン | 2009.01.09 11:41

代理店さま
営業社員の質は直接契約者に当たっていないので特に酷いものを感じます。現在では代理店から文句を言われないので(代理店があきらめている、または仕返しが怖い)ますます社内のことしか考えなくなっています。

投稿: ノンチャン | 2009.01.09 11:44

MJCさま
この報告書で注目したのは「消費者は保険のプロフェッショナルから説明を受けたい。プロに売ってほしい。」と明言しているところです。お役所の報告書や会議の中でここまで言い切っている書類は今まで読んだことがありませんので非常に新鮮でした

投稿: ノンチャン | 2009.01.09 11:49

ノンチャン様
お元気で、新年を迎えられたようで安心しました。
これからも、発言・発信し続ける先輩としてご活躍下さい。
「今まで読んだことがないのでないので新鮮だった。」とのことですが、この様に書かれたり発言することが主流になるのはいったいいつのことなのでしょうか。
そのような意味では、MSからの業務点検が総合判定Aで全点検項目問題なしのAなのに、乗合承認後に委託解除予告をされた私に90%近くのご契約者が「保険のプロフェッショナル」という評価をしてくれて、中途解約や更新時に切替ていただいた私は、幸せ者だと感謝する日々です。
ただ身近な友人知人が離反していったことは想定外でしたがね。
このようなクライアントが主流になり、保険のプロフェッショナルである有能な若手代理店が明るい未来を信じられる様な業界にしたいものですね。


投稿: MJC | 2009.01.09 13:02

MJCさん。またスレが荒れるのは困ります。
コメントはお控え下さい。ここは2ちゃんねる
では有りません。宜しくお願いします。

投稿: お願いします | 2009.01.09 22:34

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